イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



ジャスティンは木の実を誘導しながら、自分の突拍子もないこの行動を頭の中で整理していた。

車を駐車場に入れた後、シートに座ったまま映司にメッセージを送った。

“急用が入ってそこに帰れないから、皆にそう伝えて、代金は明日ちゃんと払うから”


“急用って何?”


映司からの返信は無視した。
だって、本当に急用って何だよ?って自分自身に問いかけたくなる始末だ。
高校生の頃は、まだ自分のセクシャリティをよく理解していなかったため、女の子ともつき合ったりした。
自分から好きになったわけではなく、つき合ってと言われたからつき合っただけだ。
でも、自分の性への欲求は男にあると分かってからは、極力女の人との付き合いは避けている。
女の人は自分がゲイだと告白しても、それでもしつこくつきまとってくる。
男とつき合ってても自分が男役であることが、女達を惑わせてしまうのかもしれない。

ま、でも、実際には、男であれ女であれ、人というものを真剣に好きになった事はない。
男の人との付き合いの方が性に合ってたし、好意を抱くのも行為に満足するのもやっぱり男の方だったから。

それなのに…
このナッツだけは何かが違う気がして、今、こうやって家にまで連れて来ている。

慈善事業? ボランティア?
一応、そういう事にしておこう。
そうじゃないと、自分自身にも周りの人間にも言い訳ができないから。










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