イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
もう一人面倒くさい人間がいるのを忘れていた。
ジャスティンがコーヒーを淹れに席を立った途端、映司が口笛を吹いて近づいてくるのが分かった。
「ジャス、昨日の代金はもういいからな。
俺がおごってやるよ」
ジャスティンは小さくため息をついて、笑顔で頷いた。
「誰にも言わないからさ、何があったのか教えてくれよ。
謙人は女の子を追って出て行ったっていうけど、それはジャスに限ってはないだろ?
あ、でも、その神話は、凪様の件で総崩れか…
何が起こるか分からないのが、今のこの職場なんだっけ」
映司はバイセクシャルだ。
男でも女でもどっちでも対応できる。
「映司はさ、今、恋人いるんだっけ?
男?それとも女?」
映司もコーヒーを淹れながら、ジャスティンの不思議な質問に正直に答えた。
「女の子だったらマイマイみたいな子がいいんだけど、凪に取られたし…
今は恋人はいない。
俺の中では、好きになった人が男か女かだけ。
最近、女が続いてるから、俺ってやっぱり女の方が好きなのかもな」
ジャスティンはコーヒーを飲みながら、映司を見ていた。
たまにいい事を言うのが映司だ。
「ま、お前にはシュウがいるから、女の子はあり得ないか」
ジャスティンはうんともすんとも言わず、軽く微笑んだ。