イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
木の実が店へ戻ると、オーナーを始めとする店にいる全員が木の実の帰りを待ち構えていた。
「木の実ちゃん、どういうこと??」
オーナーは本当に驚いた様子でそう聞いてきた。
「あ、あの…」
木の実は真実は絶対伏せなければと、心に誓った。
ジャスティンに拾われただなんて、お互いとも人間性を疑われてしまう。
「じ、実は、私の兄の知り合いで…」
お兄ちゃんがいる事は嘘じゃない。
でも、ジャスティンみたいなイケメンの友達なんて見た事がない。
「まあ、そうなの!
木の実ちゃんのお兄様は、どこにお勤めなのかしら?
だって、レスターさんの勤めている会社は、世界でも有数の超一流のIT企業だもの。
あの会社の評判はもう若い女の子の話の中心なのよ」
「イケメンエリート軍団でしたっけ?」
水田さんが自慢げにそう言った。
「イケメンエリート軍団??何ですかそれ?」
木の実がはてな顔でそう聞くと、そこで立ち聞きをしていたセレブな奥様が、身を乗りだして話の輪の中に入ってきた。
「噂では、この東京支社で働くイケメンエリート達は、5か国語を操って、月に何億というお金を転がしてるという話です。
私、噂には色々聞いてはいたんですけど、現物をこんな間近で見たのは初めてで、かなり興奮しています。
レスターさんは、日本人の血は一滴も入っていないけど、中身は生粋の日本男児だって聞きました。
でも、あんなに素敵だなんて、モデルさん以上でしたよね?」