イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
ジャスティンはB.C.squareTOKYOの入口の前で、木の実の事を見ていた。
会社から出て早歩きでカフェに向かっていると、ビルの入口で出先から戻った映司にバッタリと出会ってしまった。
「ジャス、早いな。車じゃないのか?」
映司には何も気付かれたくない。
「あ、うん、ちょっとそこのショップに用があって」
ジャスティンは、待つのに待ちくたびれてもぞもぞし始めた木の実に気づいた。
「映司、悪い。
すぐ、会社に戻るからさ」
不審そうな顔でジャスティンを見ている映司を置き去りにして、ジャスティンは走り出した。
自分自身の行動を説明をしろと言われても、きっと、何も説明できない。
でも、木の実への執着が半端ない事は、否定はできない。
誰か、俺を止めてくれ…
かろうじて冷静な部分の自分が、小さな声でそうつぶやいた。
ジャスティンは反対側の横断歩道を渡り、木の実の背後から近づく形になった。
木の実は何度も時間を見て、今にも歩き出そうとしている。
「ナッツ、ごめん」
ジャスティンが息を切らしながら木の実の肩を叩いてそう言うと、振り返った木の実の目には大粒の涙が溜まっている。
「ううん、全然、大丈夫だよ…」
全然、大丈夫じゃないじゃないか…
ジャスティンの保護本能はこの瞬間にスイッチが入った。
この子は俺の物だ…
雄の力強いホルモンが、今まで縁のなかったジャスティンの真っ新な体に浸透していくのが明らかに分かる。
この子は俺だけのものだ…