イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇

まずは不動産会社に顔を出す事になっている。
駅近くにあるはずの不動産屋はすぐに見つかった。それだけ、駅の周りに何もない。
駅の改札口を出たすぐのところにコンビニがあって、その並びにこの不動産屋があるだけだった。

木の実は先に不動産屋の前で降ろしてもらった。
ジャスティンは、少しだけ離れた場所にあるコインパーキングに車を停めに行く。

店に入ると、比較的若い男性社員が木の実の担当になった。
木の実が今日のこの時間に予約を入れていると言うと、その男性社員はすぐにパソコンに情報を打ち込んだ。


「お待ちしておりました。
矢代様ですね？
私は、鈴木と言います。よろしくお願いします」


その鈴木という男性社員が、パソコン画面を木の実の方へ向け説明し始めると、また、新たな来客がある。
その会社には３人程の人が働いていて、木の実以外にもう一人の客がいた。
すりガラスになっている自動扉から現れたのは、金髪の髪をした身長が１８０cmある究極の美男子だ。
社員の３人ともう一人の客は、あまりの驚きに声も出さずに目を見開いている。

木の実はわざとらしく立ち上がって、ジャスティンに手を振った。
そうでもしなけりゃ、英語を話せない社員さんが辞書を片手に「メイアイヘルプユー？」と言ってきそうな勢いだったから。

そして、その鈴木という社員は、特に目をパチクリさせている。
木の実の物件探しの一番の条件は、家賃が安い事だ。お金がないギリギリの生活をしている女の子だと思っていたはずなのに、連れが超高級そうなスーツを着た外国人なんて想定外過ぎた。