イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



「同じ職場って…?
もしかして、イケメンエリート軍団の人ですか?」


謙人は木の実のあどけない質問に、思わず笑ってしまった。


「イケメンエリート軍団って、そんな風に俺達呼ばれてんの?」


謙人は隣で心配そうに見ているジャスティンと目を合わせると、今度は大声で笑った。


「ねえ、そのネーミングって、ダサくない…?
イケメンに、エリートに、軍団って…
超ダサい三大言葉をくっつけちゃダメだよ」


木の実は大きな口を開けて笑う謙人を見ながら、この人はモテるだろうなとしみじみ思った。


「ねえ、ジャス、俺にも紹介してよ。
この、めっちゃ可愛い女の子を」


木の実がジャスティンを見ると、さっきまでの優しい顔のジャスティンは消えていた。
目は釣り上がり、完全に戦闘態勢に入っている狼のようだ。


「謙人、悪い。
もう、俺達、出るところなんだ」


木の実はどうしていいのか分からずに、二人の間で固まっている。


「おいおい、紹介ぐらいいいだろ?
そんな俺が取って食べるとでも思ってんのか?
シュウ、お前はこの子の事、知ってるの?」


あのバーテンダー、シュウって言うんだ…
木の実はいい具合にお酒が回っているせいで、不思議と冷静に今の状況を分析する。


「あ、俺はよく知ってるよ。
彼女は木の実ちゃんって言うんだ」


木の実は謙人に向けてちょこんと頭を下げる。


「何で、シュウはそんな普通でいられるんだ?
いわゆる三角関係なのに… 
この子だろ? ジャスの入れ上げてる女の子って」





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