イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
「いいよ……
俺は、友達として心配してる…
それで、いいだろ…?」
ジャスティンは黙っている。
シュウは、電話越しに小さくため息をついた。
「シュウ、ごめんな…
今は、何も考えられないんだ…
でもさ……
そう考えると、凪は凄い奴だと思うよ。
あんなに舞衣に惚れてさ、あんな短期間で自分の物にしたんだから。
ほんと凄いわ… あいつ…」
ジャスティンはそう言うと、電話を切った。
この谷底のような日々は死ぬまで続くのかもしれない。
木の実が戻ってこなければ、きっとそういうことだろう…
ジャスティンはいつの間にか眠っていた。
眠っている夢の中でも、木の実の姿を求めている。
青いワンピースを着た後ろ姿の木の実をずっと目で追う自分は、決して、木の実を捕まえたりはしない。
木の実が自分の意思でこちらを振り返る事を、ただひたすら待っている。
ジャスティンは、携帯の音で目を覚ました。
また、誰かからの着信だ。
本当に面倒くさい…
しばらく無視していたが、何度も何度もかかってくる。
ジャスティンが携帯を覗くと、非通知番号の表示が出ていた。
ナッツか…??
「もしもし、今、どこにいる??」
ジャスティンは木の実からの電話だと信じ切っている。
「バ~~カ、ニューヨークだよ」
ジャスティンは、まだ夢の続きだと思った。
こんな突拍子もない現実があるはずない。
でも? ニューヨーク??
「は? 凪か??」