イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



「俺達バイの人間が、もし本気で人を好きになるとしたら…
俺はまだそんな経験はないけど、でも、ジャスに限っては自信を持って言える。

ジャスティンが生きて来た27年間は、木の実ちゃんに出会うための序章で、今からがジャスの始まりみたいな気がするんだ。
ゲイだとかバイだとかそういうところで悩んできたジャスティンの答が木の実ちゃんであって、という事はあいつはきっとノーマルなんだと思う」


木の実は胸がドキドキしていた。
謙人の説明はとても分かりやすく、何だかすごく的を得ている。
木の実の不安や疑念は、考え方で全く違うものになるのかもしれない。


「俺は、自分自身は、完全にバイセクシャルだと思ってる。
でも、それが何か問題があるのかな…?

愛する気持ちは、海よりも深く空よりも高くって言うだろ。
一度の人生でそんな人に巡り合わない人の方が多い中で、ジャスは見つけたんだよ。
木の実ちゃんをさ…
だから人間のセクシャリティなんて何も関係ない、と、俺は思うよ」


謙人は時間を見ると席を立った。


「土曜の夜はホントにごめんな…
今日でちゃらにしてもらえたかな…?
ジャスには面と向かって謝れないから、ジャスの分まで木の実ちゃんに謝っとく。

本当にごめん」


謙人はそう言い残し、カフェを去って行った。
木の実はまだ胸のドキドキが止まらない。
木の実の心に謙人の言葉は響き渡る。


ジャスは今からが始まりなんだよ……






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