鬼が往く
報復の為に東京に侵攻してきた筈の関西明石組の構成員が、逆に銀二たった1人にやられてしまう。

しかも、腕っ節が強いとはいえ、銀二は堅気の人間。

構成員1万人の内の18人。

被害としては微々たるものだが、そういう問題ではない。

堅気にヤクザが喧嘩で負けたとあっては、関西明石組の面子にかかわるのだ。

組はすぐに構成員を総動員して、『銀二狩り』に更に力を入れ始める。

銀二の立ち寄りそうな場所には全て構成員を配置し、東京中に構成員を回らせ、銀二を燻り出そうとした。

…関西明石組がこうした動きを見せる一方、警察も関西明石組に対して警戒を強めた。

関西明石組と銀二との抗争は、激化の様相を呈している。

このままでは東京が血の海になりかねない。

都内の主だった組事務所に警察官を配置し、動きを封じたのだ。

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