鬼が往く
よろめきながらも根津がニヤリと笑う。
「ならこんなんはどうや?」
道端にあったキャバクラの立て看板を摑んだ根津は、それで銀二を叩きのめす!
「が…ぐはっ…!」
軽い脳震盪によろめく銀二。
しかし。
「テメェが使うんなら…」
銀二は根津の髪の毛を摑んだ。
「俺もだゴルァッ!」
そのまま根津を頭から、店のショーウィンドウに叩き付ける!
「ぐお…っ!」
粉々になったガラスの中に倒れ、根津が呻く。
基本素手の2人だが、その場にあるものを利用した喧嘩にも長けている。
「このガキ…死ぬ覚悟は出来とんのやろな…」
キレた表情で根津が立ち上がる。
「死ぬのはテメェだよ、馬鹿野郎…」
銀二は拳を握り締めた。
いよいよ決着の時が近づいてきた。
互いに体力も残っていない。
次の一撃で勝負が決まる。
だが。
「そこまでだ、動くな!」
警察が現場に駆けつけてきた。
あのスリーピーススーツの刑事は倉本、革ジャンの男は巽だ。
「チッ…『野獣』か…厄介だな」
銀二が舌打ちし。
「命拾いしたな」
根津に言い放つ。
「あん?オドレがか?」
言い返す根津。
その言葉を最後に、両者は現場から去った。
今、警察に摑まる訳にはいかない。
まだ銀二と明石組の決着はついていないのだ。
そして銀二と根津との決着も。
このまま有耶無耶にする訳にはいかない。
「ならこんなんはどうや?」
道端にあったキャバクラの立て看板を摑んだ根津は、それで銀二を叩きのめす!
「が…ぐはっ…!」
軽い脳震盪によろめく銀二。
しかし。
「テメェが使うんなら…」
銀二は根津の髪の毛を摑んだ。
「俺もだゴルァッ!」
そのまま根津を頭から、店のショーウィンドウに叩き付ける!
「ぐお…っ!」
粉々になったガラスの中に倒れ、根津が呻く。
基本素手の2人だが、その場にあるものを利用した喧嘩にも長けている。
「このガキ…死ぬ覚悟は出来とんのやろな…」
キレた表情で根津が立ち上がる。
「死ぬのはテメェだよ、馬鹿野郎…」
銀二は拳を握り締めた。
いよいよ決着の時が近づいてきた。
互いに体力も残っていない。
次の一撃で勝負が決まる。
だが。
「そこまでだ、動くな!」
警察が現場に駆けつけてきた。
あのスリーピーススーツの刑事は倉本、革ジャンの男は巽だ。
「チッ…『野獣』か…厄介だな」
銀二が舌打ちし。
「命拾いしたな」
根津に言い放つ。
「あん?オドレがか?」
言い返す根津。
その言葉を最後に、両者は現場から去った。
今、警察に摑まる訳にはいかない。
まだ銀二と明石組の決着はついていないのだ。
そして銀二と根津との決着も。
このまま有耶無耶にする訳にはいかない。