オヒメサマなんて向いてない‼︎



『……美南、紅茶』


『入れてあるわよ』



目の前に差し出された湯気の立つ紅茶のカップを持って、深いため息をついた。


安心したって言うか…全身の緊張がほぐれた感じがする。



『……座れば。

美南の入れた紅茶、美味しいし』



いつまでも扉の前で立っていた男4人にそう声をかけると、4人はおずおずとソファーに腰掛けた。


…何なんだ、この異様な光景は。

私の絶対聖域に…男が居る。


理事長に言われたから仕方なく案内して座らせてるけど。


あとでカップもソファーも洗わないと。




で、挨拶だったっけ?

何でそんなことしないといけないのか…とあたう疑問は置いといて。



『……さっきも言ったけど。
私は、花宮女子学園生徒会長の如月類。


萌、美南。お前らも自己紹介』




私の言葉に元気よく返事した萌が、自分で用意したマカロンを齧ってから手を挙げた。


< 16 / 36 >

この作品をシェア

pagetop