オヒメサマなんて向いてない‼︎


『……花宮男子学園生徒会長の如月昴』



当然の流れのように自己紹介をしたあっちの生徒会長の名前を聞いて、思わず私と、他の2人が固まった。


如月…?


そんなの絶対に居ない…なんて思ったことないけど。


こんな近くに、それも性格丸かぶりの生徒会長の男と、名字が一緒⁇


漢字で書いたら、字数まで同じだ。



『類ちゃんと同じ名字なんだよ、うちの会長!』



さっき聞いたような高い声で、そう言ったのが聞こえた。



…だろうな。聞いて居たからわかるけど。




『……類、ちゃん?』


『うん、類って名前だから類ちゃん‼︎』



ニッコリと笑みを浮かべてそう言った男の前まで、歩み寄る。



『……が、誰が、気安く名前を呼んでいいと言った…?


あだ名何て、男に付けられても嬉しくない!!』




もう、我慢の限界だ。

見るのも、声が聞こえるのも嫌だ。




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