オヒメサマなんて向いてない‼︎
『類、少し落ち着いて!』
萌の制止も聞かず、口を動かす。
『例え合併しようと…私はあんたらと手を組むつもりはないから』
『それは、お前が決めることじゃない』
キッと、生徒会長の男を睨みながら言った私に対して、そいつは、少し余裕のある笑みを浮かべた。
……気に入らない。
『類。少し落ち着きなさい。
名前くらい聞いてあげれば良いでしょう?
手を組まないてかどうとか…もう少し、彼らを見てからでも遅くないわ』
『そうだよー。
まぁ、それでも無理だって言うなら、私も美南も遠慮なく追い出すから‼︎』
真剣な目で私を見てそう言った2人に、少し考えを巡らせてから短いため息をつく。
…仕方ない。
2人がそこまで言うのなら、少しは考えてみる価値はある…のかも知れない。
『……名前は聞く。
あだ名は許可しない』
男に親しい名で呼ばれる筋合いなんてないし。
まぁ、正直、うちの女の子達と同じくらい可愛いとは思うけどね。