オヒメサマなんて向いてない‼︎



『類、少し落ち着いて!』

萌の制止も聞かず、口を動かす。



『例え合併しようと…私はあんたらと手を組むつもりはないから』



『それは、お前が決めることじゃない』



キッと、生徒会長の男を睨みながら言った私に対して、そいつは、少し余裕のある笑みを浮かべた。


……気に入らない。



『類。少し落ち着きなさい。

名前くらい聞いてあげれば良いでしょう?
手を組まないてかどうとか…もう少し、彼らを見てからでも遅くないわ』


『そうだよー。
まぁ、それでも無理だって言うなら、私も美南も遠慮なく追い出すから‼︎』


真剣な目で私を見てそう言った2人に、少し考えを巡らせてから短いため息をつく。


…仕方ない。


2人がそこまで言うのなら、少しは考えてみる価値はある…のかも知れない。



『……名前は聞く。

あだ名は許可しない』




男に親しい名で呼ばれる筋合いなんてないし。

まぁ、正直、うちの女の子達と同じくらい可愛いとは思うけどね。



< 20 / 36 >

この作品をシェア

pagetop