オヒメサマなんて向いてない‼︎



『先におわびしておきますが、見ての通りうちの会長は大の男嫌いなの。

だから…変な真似したら、斬られるかもしらないわよ?』



多分さっきの出来事を見てたんだと思うけど。
今それを出す必要がないよな。

それより、斬られるって…私はどれだけ危ない奴なのか。

毎日移動時に日本刀でも持ち歩いてるわけでもあるまいに。



『変な事を言うな、美南。

だが…確かに、そっちが問題を起こせばそれなりの対応は取らせてもらう』


多分、挨拶した時点でこの合併話は止められないはずだから。


どうせなら、そっちが問題起こしてこの話はなかったことに…なんて展開が1番自然でこちらに非はないから最高なんだけど。



『そこまで拒んでいるのに、どうしてここまで話を流していたんです?』


不思議そうに首を傾げてそう言った書記の言葉に、思わず先ほどの出来事を思い出して眉間にシワが寄る。


多分、私の機嫌が悪くなったのを感じたのだろう。
苦笑いして何でもないですと言った書記に目を向けて、ため息をつく。


そこまで怖がられてもな…。


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