オヒメサマなんて向いてない‼︎
『私の男嫌いは、この学園では常識なんだ。
もちろん、始めの段階で聞いていたらここまで話は進めていなかった。
実際、話を聞いたのはつい先ほど…そっちが到着する寸前だった』
『え……』
私の言葉に驚いて声をあげた書記に、なんだ? と声をかけるも、書記は首を振って何でもないことを示した。
まぁ大方、私が質問に答えたことに驚いたとかそんな感じだろうけど。
にしても、何で書記が副会長じゃないのか分からない。
どう考えても、あの無愛想会長とたらし副会長のコンビはダメだろう。
『萌ちゃん、このお菓子食べていいッ?』
『うん、良いよー』
何となく、似た雰囲気の2人がお菓子を頬張っているのを見て、目を細める。
『小田原光』
『ん? 僕⁇
てゆーか! 会長ちゃんの事はあだ名で呼ばないから僕のことは名前で呼んでよ〜』
萌の選んだお菓子が美味しいことは十分分かってるけど。
美味しそうにお菓子を頬張る小田原光を見て笑みを浮かべている萌に、短いため息をついた。
……気に入ったんだろうな…萌のことだし。