オヒメサマなんて向いてない‼︎
『あだ名…か。
まぁ…萌が気に入った奴なら、別にあだ名でもいい』
『……え?』
私の言葉に、驚きを隠せない様子で目を見開いた小田原光から顔を背けるが。
小田原光の後ろで、萌が嬉しそうに笑ってるのが見えた気がして、ゆっくりと顔を正面に向ける。
『光…で良いのか?』
『……!
うん、勿論‼︎ 僕も類ちゃんって呼んで良いの〜?』
類ちゃん…は少し抵抗が……!
普通に名前で呼ぶこととか出来ないのか、こいつは。
『光くん、類は多分ちゃん付よりも名前呼びの方が良いと思うよッ』
困惑していた私に気づいたのか、ウィンクしてみせた萌が光…にそう言って笑った。
……流石萌。
『じゃあ、類‼︎
でも、何でいきなり名前呼びしても良いって言ったの?』
『萌がお前の事気に入ったっぽいからな。
私は別に、自分が嫌いなだけで周りが連れて来たいなら良い…やっぱ嫌だけど。
萌が話したいならここに来ることに成るだろうし、嫌っていても仕方ないからな』
一部訂正しておくが、私が嫌いなのは自己中とか女ったらしとかチャラい系統の男だから。
どっちかと言えば光…は女っぽいし。