オヒメサマなんて向いてない‼︎



『類様…!』


『なんてお強い…‼︎』


さっきの悲鳴とは打って変わり、聞こえてくる声が黄色くなったところで、私の緊張の糸が緩んだ。



……面倒な。


この教師の男は、うちの教師じゃない。
て事は…男子側の奴って事か。



あちら側から問題を起こしてくれたのは嬉しいが、まだ始まって間もない。



残り期間、男子側を警戒した女の子達が学校に来なくなるという事態も予測できる。



(……だから、男は嫌いだ)



周りに誰もいないのを良いことに盛大に舌打ちをする。



あのアホな理事長達の私情で合併なんかされたら、それこそ私の仕事が増える。


今は授業免除だから良いものの、本当にそうなれば免除出来るはずがない。



一体誰が、見回りをして事件を未然に防ぐことができると考えているのか。



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