秘書と野獣


…そう。ここでぐだぐだ考えたところであいつの暴走を止めることはできない。
おそらく昨日のことが原因であいつはより一層自分の気持ちを封印してしまうに違いない。


今さらなかったことにするだと?
そんなことできるはずがないだろうが。
俺にとっても、あいつにとっても。


いくらあいつが必死に自分を誤魔化そうとしたところで、昨夜互いの心と体に刻みつけられた熱は絶対に消すことなどできやしない。
それどころか永遠にあいつを蝕み続けていくことだろう。





それでも逃げようとするウサギをはたしてどうやって捕らえてやろうか___







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