秘書と野獣



いつか俺が父親に…



到底考えられなかった未来が、今ではとても身近なものに感じる。
そしてその日は本当にすぐ傍まで近づいているのだろう。


____そのためには何よりもあいつをしっかりとこの手につかまえなければ。


あらためて自分にそう言い聞かせると、莉緒の名前が書かれた婚姻届をしかと自分の懐にしまい込んだ。

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