秘書と野獣
11
「猛さん、そろそろできるので座って____きゃっ?!」
突然後ろから手を回した俺にウサギがビクッと肩を竦める。逃がさないようにギュッと引き寄せると、剥き出しになったうなじに顔を埋めて思いっきり息を吸い込んだ。
「あぁ、ほんとだ。すげぇうまそうな匂いがする」
「ちょっ…猛さん?! 何言って…ひゃあっ?!」
ツーッとうなじを伝った舌に体が跳ねると、その拍子にウサギの右手に握られていた菜箸が転がり落ちた。
「何してっ…あっ?!」
「俺は腹が減って死にそうなんだよ」
「やっ…う、うそっ…?!」
するりと下着の中に差し込まれた指にウサギが慌てて身を捩ろうとする。
「嘘じゃねーよ。それに、お前のここだって何の問題もなさそうだけど?」
「っ…!」
その言葉にカァッと白い肌が朱に染まる。
…あぁ、やべぇ。食っても食ってもこの飢えはとどまることを知らない。
お前はどこまで俺の理性を狂わせていくつもりだよ?
「まっ…待って! 猛さん、待って…!」
「待たねぇ。本気で嫌ならお前も本気で抵抗しろ。そしたら俺だって無理強いしねぇよ」
「あっ…!」
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