秘書と野獣

「…本当に大丈夫なんだな?」
「はい。嘘じゃありません」
「少しでもおかしい、辛いと思ったらすぐに言え。お前の体以上に大事なものなんてねぇんだから」
「はい。ありがとうございます」


そこではたと思い至る。

「あぁ、夕べはともかく昨日の朝といいその前の夜といい一体何回やったか…? 1、2、3…やべぇ、片手じゃ足りねぇ。おい、あれだけ激しくやって腹ん中の赤ん坊は____」






「 ~~~~~~~~猛さんっ!!!!! 」






真っ赤になって怒り狂うウサギと、片時も離れることなく甲斐甲斐しくあいつの世話を焼き続けた俺の姿は、出席者全員にこれでもかと砂を吐かれ、後に延々と語られ続けることとなる。


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