秘書と野獣
その後、彼につけられた跡は、まるで私の罪を知らしめるが如くいつまでも消えてはくれなかった。
そうして一ヶ月程が経ってようやく全ての跡が消えた時、皮肉なことに私は愛する人が永遠の愛を誓うことを知らされた。
これは人を欺いた私への当然の報いなのだ。
だから、あの夜は現実などではなくただの幻。
そしてあの人へ抱き続けたこの想いも、永遠に私の心の奥底に葬り去られた。
____はずだった。
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