秘書と野獣
スルリと艶めかしい動きで社長が撫でたのは私の下腹部。
注ぐって…
「ぐったりしたお前の後処理をしたのは俺だから気付いてなくて当然か。あの夜、お前のここに散々出してやったんだぜ? たっぷりとな」
「なぁっ?!!?!」
驚愕のあまりとんでもない声が出てしまった。けどそんなん無理もないわ!
その意味がようやく理解できた途端、言葉に出来ない感情が私の中を埋め尽くし、頭のてっぺんから足の先まで全身が一気に紅潮していく。
私は、その言葉通り彼に全てを貪り尽くされていたのだと。
期待通りのリアクションなのか、社長のご機嫌メーターはますます上昇していく。
「最近お前の様子がおかしかったから、もしかしてできたかと気になってたんだけどな。それは本当にねーんだな?」
「なっ、なななななな、ないですっ!!!」
「チッ。…まぁいい。時間はこれからたっぷりあるしな」
チッ、て何! チッって!!
「で? もういい加減いいか?」
「……え?」
「聞きたいことは? いや、違うな。何か俺に言いたいことがあんじゃねぇのか」
「……」
ニヤリと見せるその不敵な笑みをこの上なく傲慢で俺様だと思うのに。
それ以上に、言葉では言い表せないほどの愛情に満ち溢れていると思うのは私の願望なの?