<BL> お前は俺のものだ。~杉山京介side~
そして、俺の実家にやって来た。
「京介さん、ここどこ?」
慶が不思議そうにたずねた。
「輝と慶に会わせたい人がいるんだ」
家の中に入ると――。
「京ちゃん、凛君、いらっしゃい。
君たちが輝君と慶君ね、宜しく」
「おぉ、来たか、宜しくな」
そのあと、話をしたり、お茶とお菓子を食べたりした。
そして、庭で子供たちと凛、親父が一緒になって遊んでいた。
俺と母さんは、その光景をテラスから見ていた。
「本当に元気ねぇ」
「慶は特に元気だよな、それを輝がよく面倒見てる」
「何か、誠ちゃんと京ちゃんの子供の時を思い出すわね。
子供ってあっという間に育つのよね。
まだ、子供だからと思って気を抜いてるとすぐに時間が経って、何もしてあげられないまま、大人になっちゃう。
子供にしてあげられなかったから、孫にでもとか思ったり――」
「これからでも、いくらでも作れるだろ、思い出なんて――。
子供の時出来なかったとしても、母さんにとって俺はいつでも子供なんだから今からでも遅くないだろ」
何か、恥ずかしくて、面と向かっては言えなかったけど、母さんもあの時、俺に寂しい思いをさせたと思ってくれてるだけで
なぜか、嬉しかったんだ。