<BL> お前は俺のものだ。~杉山京介side~
それは仕方ないと、思ってたけど、一度
高熱が2日も下がらなかったときがあった。
一日目は多分寝てれば治ると思ってたけど、全然ひかなくて、
2日目も下がるより熱が上がる一方で、本当に死ぬんじゃないかって思うくらい
苦しくて、気持ち悪くて、悪寒がして、流石に夕方には母さんは帰ってきた。
けど、熱で夜寝付けなくて、
「寝るまでは側にいて」
って言ったのに、電話がなると、母さんはごめんねって病院に戻っていった。
そんな些細な願いも聞いてくれなかった。
やっと、次の日熱が下がって、良かったですねってお手伝いさん達は安堵してくれた。
けど、父さんが朝帰ってきて、
「何だ、熱があるときいたが元気そうじゃないか。
それじゃあ、俺はすぐに病院に戻らなければならないんだ」
って言われたときに
この両親に何も望んじゃいけないと思った
でも、そんなときだ、
凛に出会ったのは――。