無口な彼の愛し方
2人で顔を見合わせ、苦笑いすることしか出来ない。

そんな会話をしていると、あたしの家が見えてくる。

そこに、人の姿があった。


「ちょっと、あれ有村くんじゃない?」

「あ、うん」

「え、有村くんと麗香って、そう言う関係?」

「え、え〜と・・・」

「詳しい話は、明日学校で聞くわ。とりあえず早く行ってあげなよ。じゃあね」


瑞樹は気を利かせ、自分の家とは遠回りになるルートの方へと行ってしまった。

ごめん、瑞樹。

心の中で瑞樹に謝り、あたしは充の元へと急ぐ。


「どうしたの、有村くん?」

「いや」


どこか言いにくそうに、充は口籠る。


「あの」

「はい」

「俺と」

「はい」

「付き合ってください」


突然の告白に戸惑いながらも、嬉しさで頬を赤らめる。

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