【完】僕達のレンアイ事情
「ふーん。元カノねぇ…」



よく元カノに開いてもらうとかそういう気になるよな。



「あ、俺の元カノとか言っちゃだめだよ」



祐希がシーッと口のまえに指を置く。



「はいはい。でもなんだって元カノ?」


「元カノの友達に一目惚れしたの」


「はぁ?」



節操ないな。こいつ。



「まさか一目惚れしたから別れた?」


「まさかだろ」



俺の言葉に丈がそれは有り得ないという顔をする。



「いや、そうだよ?」



祐希がキョトンとした顔で言う。



「ありえねー…」



祐希だから憎めないんだろうけど。



「で、一目惚れしから振って合コンにその子がいると?」


「うん!」



ぱぁっと明るい笑顔になる。

有り得ないんだけど、これが祐希なんだよな。
俺にはそんな無神経なことできねぇけど。
祐希だから許されるんだろうな。



「そいつはまだ俺のこと好きらしいけど」


まぁ、そんなすぐに忘れられたら苦労はしないよな。

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