【完】僕達のレンアイ事情
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「やしな!」



俺の声にこちらを向く。



「神谷くん。迎えにきてくれてありがとう」


「ううん。誘ったの俺だし。乗ってよ」



助手席を指さす。



「お邪魔します」



そーっと助手席のドアをあける。



助手席にやしなが乗るのは初めてで。
なんだかドキドキしてしまう。



「ごめんね。急に誘っちゃって」


「ううん。ちょっと楽しみだったんだよ?」



やしなの言葉にドキッと胸がうずく。



「え?」


「いつも悠人と一緒にどこかいくしかしてないからね。今日は羽伸ばしてこいって丈に言われたんだ」



そう話すやしなはほんとに楽しそうで。
この楽しさも丈が言ってくれたからあるものだと感じる。



「あいついつからそんなイイヤツになったんだよ」


「なんだかんだ言って、丈は神谷くんのこと大好きだと思うんだよねー」



俺もぶっちゃけそう思うなんて言ったら丈に殺されそうだから言わないでおこう。

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