【完】僕達のレンアイ事情
『今回も千夏のとこだよ』


「へー。それって千夏ちゃんもいんの?」



まさかと思って聞いてみる。
こんな試すみたいなことして何やってんだ俺って思う。



『まぁ、千夏はいたりいなかったりかな?』



すこしホッとした。
だったら今日はいないんだって。



『今日はいるみたいだけどな』



丈の一言で一瞬にして持ってかれる。



「今日いんの!?」


『そんなびっくりすることかよ。うるせーな』



思いのほか声が大きくなってしまったらしい。



「あ、ごめん」


『なんかあった?変だぞお前』


「紗奈が今日男子寮行くんだって」



はぁっとため息が出てしまう。



『お前それ許したの?』


「結菜ちゃんも千夏ちゃんもいるって言うから」


『ふーん。千夏はいないな』



なんでだろう。
2人ともがいないってだけでだいぶ不安が広がる。



「結菜ちゃんは今日祐希とデートだって」


『は?お前嘘つかれてるじゃん』



そうなのかもしれないけど。
紗奈が俺に嘘をつくなんて信じたくない。

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