【完】僕達のレンアイ事情
「信じるしかないよな…」


『でも現にふたりはそこにはいかねーんだろ?』


「そうだな」



何の理由もなくそんなことはしないはずだ。



『まぁ、友達もあの2人だけなわけじゃないし。バイトついたらそれとなく聞いてやるよ』


「ありがとう」



そこまで話して丈との電話を切る。



はぁー。
誰か掴まんねぇかな。
なんか1人でぼーっとできるような状況じゃねぇし。



とりあえずベッドに寝っ転がって天井を見つめる。



きっとなんもない。
ふたりじゃなくて別の友達を連れてってるはず。
そう自分に言い聞かせる。


こんなこと言い聞かせても意味がないことかもしれないけど。
そのぐらい思っておかないと紗奈が帰ってくるまで待てないし。



なんだよこれ。
いままでなんでもなかったようなことがなんでもよくなくなる。
好きになるって色々めんどくさいんだな。



ちゃんと好きになった相手と付き合うのは初心者すぎて。
わけがわからない。

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