二人の距離15cm
「流石にやばいと思うよ?」
上から声が聞こえてきた。
「人を殺すのはやばいんじゃないかな」
「誰よ!!出てきなさい!!!」
上から降りてきたのは顔の整った男の子だった。
「証拠揃ってるけどまだその子追い詰めるの?」
「な、何で遠藤先輩がここに…」
「わぁ俺のこと知ってるんだありがとう〜でも俺あんたみたいな女に知られても嬉しくねぇーわ」
どうやらお嬢様の知ってる先輩らしい。
「今すぐこの場から去ってその子のこと2度といじめないか、それともまだ追い詰めてあんたの人生崩壊かどっちがいい?」
笑顔で言うその先輩。
でもその笑顔はゾッとするほどだった。
「ちが、これは誤解で先輩違うんです」
急にしおらしく言い訳を始めるお嬢様。
「私はピアノあなたに譲る気はありません」
そう静かに告げるとお嬢様は目に涙をためて、怒った顔で屋上から出ていった。