二人の距離15cm
「森園ちゃんだっけ?」
「覚えてたんですか?」
「うん。なんか」
なんかでも私の存在を知っていた事に驚いた。
「こんな私でも先輩の記憶には残ってるんですね」
素直にそう言うと、先輩は笑い出した。
「変な子だね」
先輩は妙に大人っぽくて、まるで1人だけ大人になってしまったそんな人だった。
「森園ちゃんもサボり?」
「あ、いえ、たまたま屋上に来ただけで」
「ここいいよね〜誰にも邪魔されないでこーやってぼーっとしてられんの」