タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
地獄の1か月が始まってから

授業が終わったら図書館か家にすぐ帰ってしまう人が多くなった

今日はそれがいつもより多く

教室に残っているのは私とサキだけだ


「皆やる気満々だよね~」
「だよね~。放課後くらい息抜きしたいよねぇ」


2人でぼやいていると、私は最近モヤモヤしていたことを思い出した

何だか分からないが、サキには素直に話せそうだと思った

サキのその雰囲気のためなのか、私はサキにある悩みを打ち明けた


「ねぇサキ、相談事しても良いぃ?」


サキは少し間をあけると、「どうぞ」と答えてくれた

2人壁にもたれる形でイスに座ると、私はどう伝えれば良いのか言葉を選びながら話しだした
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