タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
言葉を選んで、冷静に話すつもりだったのに

私の頭はぐちゃぐちゃで

心は苦しくて

訳が分からなかった

泣かなかっただけマシなくらいに


サキは少し間を置くと、私の肩に頭を近づけるようにもたれた

そんなサキにあわせて、私ももたれる形で頭を傾けた

そうして先はゆっくりと言った


「自分の気持ちなんて自分が1番分からないもの」だと


そして「そんに深く考えなくても良い」と


最後に「答えは既に、葵の心の中にある」のだと



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