タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
ユミたちの前ではああ言った私だが

正直、心の中では


『何かプレゼントしたい』


と思っていた

しかし、何を送ったら良いのか…

男性と付き合った事はおろか、異性にプレゼントなんて贈ったことなんてない

だから、どう考えても先生の欲しいものなんて思い浮かばない

先生の好きなものさえも知らないのだから…

『自分は何も知らないんだなぁ』と胸が痛んだ



そんな日に事件が起きた

本当にいつもと変わらない日に

いつものように6時半ごろに

いつものように帰って来た

でも、扉を開けた我が家は、いつもと様子が変っていた
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