タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
それからの数週間

私は平日は模試におわれ

先生へのプレゼントに悩み

休日はお見舞いへ

という生活を送っていた


おばあちゃんの病名を知ったのはあれから数日後のことだった

家に帰ると、久々に母の姿を見た

2階へ上がり、自室へ向かう途中、両親の部屋に明かりがついている事に気づき、私は部屋をのぞいた

すると、母は泣いていた

久々に見た

驚いて突っ立っていると、母は私に気がついて涙を拭った

そして、一言、私に


「おばあちゃん、癌なの。手術するからとうぶん帰って来られへんわ…」


とだけ言った

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