タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
だから、先生の誕生日の日の授業に出れると、安心したのだ

そう思って、そんな事を考える自分に吐き気がした



そんな気持ちで迎えた先生の誕生日の日

お見舞いや模試で、プレゼントをどこかに買い行く暇がなかった私は、本当にあげたかったものを諦めて、マフラーを贈ることにしていた

朝、図書館に向かう途中窓から見える先生が、とても寒そうに見えたからだ

わくわくする気持ちに、不安な気持ち、そしておばあちゃんへの後ろめたさを抱えて、私は学校に向かうバスへ乗り込んだ



先生の授業は、今日は3限目だ

プレゼントのマフラーを鞄に入れ、私はルナとマリとともに移動教室へと向かった


「ねぇ、今日本当に先生と写真撮るの?」


なぜかそんな案が出ていたので、本当にやるのか?と疑問に思っていた私は、マリに尋ねた

しかも、ちゃっかりカメラを持ってきていたりする
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