タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
推薦だから、皆1人だろうと思っていた私が間違っていたのか…

なぜか同じ制服を着た者同士で座っている人が多い

こういう時、自分の人見知りを忌々しく感じる

静かに溜息を洩らすと、私は鞄をあさり、古典のノートを取り出した

1日目のテストが免除されても、それ以降のテストは私も受けることになる

こんな面接の前の時間さえ、やる事といえば“勉強”な自分が、自分でも呆れる

ノートを開いたまま、適当に文章を読み流していると、突然後ろからトントンと背中を叩かれた

クルリと後ろを振り返ると、申し訳なさそうに1人の女の子が私に尋ねた


「あのぉ、この面接って何分くらいのものなんでしょうか…」


クリっとした目が印象的だ


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