タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
「ここがこうなるから、この角度が出るだろ?そうしたら…」
「あぁ!そうか……」

いつものようなやり取りをして、私が問題の解き方を理解し終えると、残る休み時間は2分ほどになっていた

先生のそばはタバコの香りとコーヒーの香りがする

メガネの方がイイなどと友達が言っていたが、別に先生の顔を好きになった訳ではないので、私的にはどちらでも良いなぁ、などと考えてしまう

お礼を言い、帰ろうとして、私は思い出して先生に尋ねた


「先生、今日テスト返し?」
「もう少し待って、まだ採点終わってないから」


「じゃあ今日は確認テスト?」と露骨にイヤそうな顔して尋ねると「それじゃあ、今日は普通にプリントするよ」と言ってくれたので、私は喜んで職員室を後にした


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