タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
卒業式の朝はビックリするほど早かった

これまでだらだらと休みを過ごしてきた私には、朝6時起きというのは酷な話だ

急いで着替えて、朝ごはんを食べ、バス停に向かってバスに乗り込む

この最後の光景もいつもと同じ過ぎて、今日で高校を卒業するなんて到底思えない



学校に着いて、向かった教室の中は卒業式テイストだが、雰囲気はいつもと変わりない

入試と被っているところがあるせいで、何人か欠席者がいるが、特にいつもと変わった空気はなかった

その普通さが私に、余計に今日が卒業式なのかと疑わせる

一通り友達と挨拶を交わし終えたころ、担任が教室に入ってきた


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