タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
考えて考えて、どうしようもなくて想いを伝えた

彼女はそれを1人で抱えて、そうして押しつぶされたのだ

真面目な彼女の性格が、軽い気持ちで友達に「先生が好き」だと言う事を出来なくさせていたのだろう

彼女の気持ちが痛いほど分る分、私も泣きそうになる

この小さい体で彼女はいっぱいいっぱいだったのだ

自分の想いに負けてしまいそうなほどに


「サクラちゃん、いっぱい泣こう」


私は一通り彼女の話を聞き終わるとそう告げた

気づいたら私の頬にも涙が伝っていた

最近思い出してばかりいる高3の時の事のせいで、どうやら私も感情移入しやすくなっているらしい


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