タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
だらだらと様々な事を考えながら問題を解いているうちに、以外と昼休みはすぐやってきた

続々と教室に集まりだす懐かしい面々

毎日会っていた人と会わなくなると、2日だけでも懐かしさを感じる事に驚いた

皆にチョコを渡して、作りすぎてできた余りを食べながら、私はしばしの雑談にふけった

その間も私はずっと時間を気にしていた

昼休みが半分くらい過ぎている

もうそろそろ、職員室に行っても大抵の先生はいるだろう

そう思って私は「職員室言ってくるわ」と立ち上がった

すかさずユミが「文規さんに渡しに行くんやろ?」と茶化してくる

私の決意をつゆ知らずの彼女は、楽しそうに私を今日もからかう

それにいつもの様な反応をしながら軽く流し、「んじゃ、行ってきまーす」と私は教室のドアを閉めた

私は今日にあたって、この計画を話していたのはアミとサキだけだった

そうしてその先も私はユミたちには話していない


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