タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
7時を回ったのに明るい外を見ながら私は机に伏せて、ただ時が経つのを感じていた

サクラちゃんは、下校時刻の6時半にとりあえず家に帰した

ちゃんと帰れただろうか…

そんな事を考えながら、家まで送ってあげれば良かったと今更ながら後悔する

そこまで気が回らなかったのは、私自身も感傷的になっていたからかもしれない

サクラちゃんはどこまでも私と似ていた

私の涙もおさまった頃、サクラちゃんが私にした質問は


『好きになった人が自分を好きになってくれる確率ってどのくらいなのかな』


あの日私が思った事と同じ疑問


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