タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
「久しぶりだな」


そう述べた先生は、最後に会った時と変わりないように思えた

相変わらずすらりとしていて、スーツが似合う

久々に横に並んでいると懐かしさがこみ上げるが、同時に自分が制服でないので、新鮮さを感じる


「私は…私はこれからどうしたら良いんですか?」


本当にかけたい言葉は呑み込み、実習生として会話を続ける


「後ろにイスが余ってるだろうから、そこに座って今日のところは見学していたら良いよ。と言っても3年だから、授業と言う授業はしないけどな」


「そうですか…」とやることを頭にインプットさせると、会話に詰まった


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