タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
「何でここにいるかと思ってる?」


なおも困惑している私に気づいて彼は尋ねてきた


「昨日の帰りビックリしたよ。廊下で倒れているんだから」


彼の話によると、昨日彼は萩本先生を手伝って残っていたらしい

それで遅くなって急ぎ足で帰ろうとすると私が廊下で倒れていたそうだ

起きる様子がない私を彼は自分の車に乗せると、自分の家まで連れてきたらしい


「俺のオヤジ医者で、見てもらったらストレスだって。ゆっくり休養しなさいだってさ」


「メシ、食いたくなったら食べて」と彼が言うと会話が途切れた


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