タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
「聞かないの?」


静寂を打ち切ったのは私の方だった

私が倒れていた理由を気にならない事はないだろう

尋ねられれば私は答える義務がある気がした

ここまで迷惑かけたのだから


「詮索する気はないよ。話したくなければ話さなくて良いし。でも話して力になれる事なら力になろう」


私の周りはお人よしの集まりだ

どうして皆こんなにやさしいのか

私の様な人間に、本当に私は恵まれている


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