タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
いつの間にか言葉づかいが敬語でなくなっている自分に気づいて心の中で苦笑した


必死だな、私…


先生は何か言いかけて、それを飲み込んだ

そんな気がした

また何か優しい事を言おうとしたのかもしれない

でも、きっとそれは聞かない方が良いのだろう

先生がそう選んだのだから

私は何だか辛気臭くなった空気をなくすためにも言葉を続けた


「先生、私ね、ここにきて良かった。私この場所が好き。だから、私またここに戻ってくるから」


満面の笑みでそういう私に先生は少し眉をひそめる



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