タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
だから嬉しくない訳がなかった

けれど…


「私、ファーストキスだったんですけど」


その言葉に虚を衝かれたのか、一瞬彼が怯むのを感じた


「でも、いっか。あれで分かった事も色々あったし。先生の想いとは踏ん切りついた」


でもねと私は彼を見つめ返して続けた


「今、私はやっと気持ちに整理付けようとしてるの。ある意味今日失恋してきたの。そこにそういう事言うのは反則だと思いませんか?だから、私はあなたの気持ちにこたえる気はないわ。今もしOKの答えをしたら後悔する気がするのよ」


< 278 / 289 >

この作品をシェア

pagetop