タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
『今の教え子の事を思うと、半人前な私が解説するのはやめておくべきなのでは?』

という言い分はため息とともに呑み込んでおくことにした




席を立って歩いていると1人の女の子に声をかけられた


「水瀬先生やんな!」


髪をツインテールにくくったその少女に私は見覚えがあった


「谷口さん!?」


彼女は私のバイト先の生徒だった

1,2度代講でもったことのある生徒で、学校が学校だから見知った子に会うかもしれないとは思っていたが


まさか初日から会うとは…

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