タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
私たちの甲子園の初試合は第4試合だった

ほかの試合が少しずつずれ、私たちの試合は日も落ちかけたころだった

あわただしく応援席の入れかえを終えると、私は初めて入る甲子園の大きさに胸を躍らせた


「ひっろーい!」


思わず声に出すとサキやナコに笑われた

ふと下の方に目をやると、私の目に飛びこんできたのは植本先生の姿だった

この人数のもと、よくこんな短時間で見つけれたな…と我ながら感心する

先生はどうやら生徒会のお手伝いをしているようだ


< 68 / 289 >

この作品をシェア

pagetop